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【体験談】介護の仕事にまつわる「苦労話」や「心に響く出来事」について

2020年7月27日

介護関係の仕事についている人は周りに多くいます。

学生時代の友人からボディケアの生徒さん、お客様、親戚などなど・・

それぞれ就いている業務は異なるのですが、共通しているのは皆さん「ボランティア精神」が強いということ。

誰かのために尽くす仕事なのですから当然なのかもしれませんね。

私も祖母の介護を手伝っていたこともあるので、その大変さの一端は分かるつもりですが、肉親以外の世話を見るのは想像を越える苦労があると常々思っています。

今回はそんな介護職に従事する一人の知り合いから聞いた「苦労話」と「これは良かった」という喜びの体験談をお伝えしたいと思います。

介護福祉士A君の苦労話

ボディケア業の生徒さんであるA君の話です。

A君はもともと企業の営業職をしていたのですが、福祉の道に進みたいと考えるようになり、介護資格をとって業界に入りました。

その後、縁あって私の所属するボディケアの店舗に訪れるようになり、体のメンテナンスに興味を持ち始めて資格を取って、その知識や技術を介護業務に生かしたり、周りの家族や友人にボランティアでメンテナンスを施したりするようになっています。

そんなA君が介護業界について色々と語ってくれることがあり、いくつかの話を興味深く聞くことができました。

その中でも私の印象に強く残った体験談が「入居者の高齢者が便をつけてくること」でした。

この行為を介護業界では「弄便」というらしく、その定義は、

排泄物を触ったり、周りに擦り付けること

となっています。

その行為をするのは認知症にかかった高齢者が多く、行為自体の理由も幾つか考えられています。

・おむつの中の便を自分で始末したい

・かゆみや痛みを何とかしたい(便や下剤による皮膚の荒れなど)

・便を他の別のものと勘違いしている(化粧品や食品など)

本人の認識の問題なので、言って聞かせても解消は難しいようです。

専門家の間では「トイレで排便できるように排便のリズムを把握すること」「おむつの交換を早めにすること」が対策の基本になっているようですね。

長くなりましたが、こうした理由がある「弄便」行為がA君にも頻繁にあったといいます。

A君が入居者の部屋の掃除をしているときに便が家具についていたり、衣服を替えようと脱がしていた時に、頭の上に便をつけられたりなど・・・

すでにそうした行為に慣れていたので、その場で冷静に服を着替えさせた後、すぐに洗面所に行って頭を洗ったそうです。

A君は短髪だったので、被害はそれほどだったようですが、それでも頭の上に便を載せられたら自分だったら「うぎゃーっ!」となってしまいますね。

他にも弄便ではないですが、肛門が緩くなっていたり、下剤で便が出やすくなっている高齢者もいて、そうした方の入浴の手伝いをするときに風呂場で便を漏らしてしまったりだとか、浴槽に浸かってすぐに便がプカプカ浮いてきたことがあったりとかで、便に関する出来事は介護施設の仕事をしているのと日常茶飯事だといっていました。

A君としてはその行為そのものよりも、「もうちょっと我慢してね」「ちょっと待っててよ」と言って前準備しようとしても、結果的に同じことを繰り返されることが、業界に入った当初はストレスになっていたそうです。

部外者からすると「よくそんな環境で働いていられるな」と思うのですが、介護関係の仕事をしている周りの意見を聞くと、皆一様に「そんなのすぐに慣れるよ」とのこと。

これは看護師の仕事をしている義姉の話でもよく聞いていたことなので(患者さんの漏便の処理など)、同じような職業意識は介護の業界でも生きているのだなと強く感じました。

もちろんA君も「最初の半年で慣れました」と言い切っていました。

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当直の夜の恐怖の出来事

そんなA君の体験談で「これは怖かったです」というのが、当直業務での話です。

夜になって消灯し、入居者の部屋の見回りをして宿直室に帰ってきたときのこと。

その日の業務報告をデスクの上で書いていると、ふと背後から視線を感じたといいます。

「なんだ?」

と思い、振り返りますが、そこには開いたドアの向こうに廊下の暗闇が広がっているだけで、何もいません。

「おかしいな・・・」

と思いつつも、作業の手が止まっていたので、またノートに視線を戻してレポート作業の続きをしていると、再び強い視線が!

(!)

と悪寒を感じたので、怖くなったA君はそっと後ろを振り返りました。

するとそこにいたのは・・

「Yさん!」

A君は叫んでいました。

視線を感じた背後にある宿直室のドアの端から、入居者のYさんという女性が顔の半分だけを覗かせてこちらをじっと見つめていたのです。

「あのときは心臓が止まりそうでしたよ」

A君はこのときのことを身振り手振りで、さも怖そうに伝えてくれました。

「まるで市原悦子の家政婦が見た!みたいな角度で、そーっとこっちを見てるんですよ。普通に立っていてくれたなら、まだ怖さは半減していたのに。あの顔の覗かせ方はちょっと怖かったですね」

介護業界に入ってすでに10年が経ち、数々の修羅場(介護施設の)を潜り抜けていたA君もさすがにこのときの入居者の出現の仕方には驚かされたようです。

Yさんという女性は80代の認知症の方で、最近(その当時)入居されたばかりの方で、A君は何度もYさんの介護やお世話を担当していたのですが、そうした行為をされるのはその時が初めてだったのだとか。

その日はYさんを連れて部屋のほうまで戻ったらしいですが、なぜ顔を覗かせていたのかは理由は分からないようです。

実は他の職員の宿直の際にもYさんはその出現の仕方をされていたらしく、職員の間でちょっとした話題になっていたということ。

A君曰く「きっと寂しかったんと違いますかね。あまりご家族の方も面会に来られていなかったですから・・」と推測していました。

「その人の部屋の扉を閉めたらいいんじゃないの?」と訊ねると「鍵は閉めないようにしてるんです。入居者さんに万が一のことがあったら困るので」ということ。なるほどなと思いました。

続けて「最近はどうなの?」と聞くと、A君は笑いながら「やっぱり時々きます」と言い「もっとも近頃は堂々と部屋の中に入ってこられますけどね。だから前みたいな恐怖はないです。慣れましたし」と、さっぱりした表情で答えてくれました。

介護の仕事について良かったと思える瞬間

苦労話や怖かった話を聞いていると、あたかも介護の仕事が「キツイ」だけというイメージが出来てしまいがちますが、もちろんそれはあくまで一面だけを見た話です。

大変なことの多くは普段の業務の中で慣れていくので、入居者さんとのやり取りで苦痛に思うことは減っていくということ。

逆に同じくらいに喜びも感じるようになり、それが「やりがい」にもつながるということをA君は語ってくれました。

以下に代表的なものを紹介します。

【笑顔を見れる瞬間】

レクリエーションで様々な企画を考案して、入居者さんが喜んでもらえるようなゲームやお茶会、食事会などを開くのも仕事の一環だそうです。

そうした企画で入居者さんが笑顔になったり、「楽しい」と言ってもらえる瞬間がすごく嬉しいとのこと。

普段、A君に憎まれ口を聞いてくる人が、自分の考案した企画で楽しんでいる姿をみると、やって良かったなと達成感を感じるようです。

【感謝の言葉を伝えられる瞬間】

日常の介護業務は淡々と進んでいくことが多いのですが、その中でふと「ありがとうね」と感謝の言葉をかけられる瞬間があるといいます。

その瞬間だけだったり、何度も繰り返し伝えられたりとパターンは色々。

でもどれもその言葉には「はっ」とさせられるといいますし、その言葉を聞くだけでそれまでの苦労が癒されるとA君はいいます。

「扱いが厄介だった入居者さんからの”ありがとう”ほど、胸に詰まるものはないですね」

そうした方はその後まもなく亡くなってしまわれることが多くあって、あれが「最後の別れの言葉」だったんじゃないか、とA君は思うようになっています。

「認知にかかっている方が自分の施設には多いので、多少の乱暴な言動はどの職員も慣れています。でもやっぱり言葉の持つ力は大きいですよね」

最後に

介護業界に携わる中の一人で、最も身近に話を聞ける生徒さんの体験談を紹介させてもらいました。

彼以外にも介護業務に従事している友人や知人はいます。

介護施設を運営する会社の事務職の友人だっり、介護施設を運営している経営者のお客様だったり、現場で介護を行うヘルパー業務の親戚など様々。

私のボディケアの店舗代表者も介護資格を持っていて、ケア業務に生かされています。

冒頭に述べたように、私自身も過去に軽く認知の入った祖母の世話のサポートをしたこともあり、少しだけですが、介護実務の一端を経験することができました。

そうした周りの話と自分の実体験を通じて感じるのが、高齢者の生活サポートのための知識や技術は、介護職に就く人だけでなく、一般の我々も教養として知っておくべきだなということです

街中で足を引っかけて転んでしまう高齢者がいるかもしれません。

近所に住む高齢者が体調を崩してしまい、貴方が応急処置をしなければいけない時が来るかもしれません。

少し前にかがんで動けないでいる高齢者の男性を助け起こして、駅までサポートして送ったことがありました。

このときの起こし方や介助の方法も、介護の知識と技術を学んでいたからこそ可能なことでした。

他人のことと思わず、身近な誰かを助ける方法としての介護の知識や技術。

ぜひとも多くの人に触れていって欲しいなと思います。

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