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自分に合わない仕事はためらわずに辞めましょう【退職代行でもOK】

2020年7月11日

今の仕事が自分に合わなかったり、条件が悪かったりと、色んな理由で仕事を辞めたい人が世の中には山といると思います。

普通ならば退職届を出して決められた時期まで働いて退職という形になりますが、中には「辞めさせてくれない」「やめたくても言い出せない」というパターンもあって、そうした人たちのために誕生したサービス「退職代行」があります。

私も少し前にテレビで知って「こんな仕事もあるんだ」と驚きました。

自分で辞められない理由というのはかなり切実で、他人から見れば「甘えてる」「そんなことで次の会社も続かない」と言われがちですが、私が実際に見たパワハラの現場や、関連書籍で知った内情をしれば、事態はそう簡単なことではないなと思います。

今回はそんな「退職代行」に関することを語っていきます。

パワハラで退職した主任

以前(若い頃)に勤めていた会社で見聞きしたことです。

私の部署の主任にあたる人が、さらにその上の部長から毎日のようにパワハラを受けていました。

その主任はかなりマイペースな人で、正直にいって仕事ができるタイプではありませんでした。

なので以前から部署間の評判もあまりよくなく、特に担当だった勤務シフトを組む時などは各社員の希望や現場の状況などを無視して作成していたため、実際の現場でも大混乱が起こることがしょっちゅう。

なので新しく赴任してきた部長からはことのほか覚えがめでたくなく、毎日のように「お前、まだ辞めてなかったんか」「さっさと辞めてしまえ」などの暴言は毎日で、ときにはボールペンを投げつけられたり、背中を蹴りつけたりすることもしょっちゅうでした。

かなりマイペースであまり他人のことは気にしない主任も、さすがに参ったのか、社内の労働組合に相談して少しは収まったといいます。

とはいえ、その後もパワハラまがいのことは続いたようで、最終的にはその主任は転属希望を出して別の部署に移っていきましたが、それからすぐに退職したようです(理由は分からず)

今から20年ほど前のことなので、こうした類のパワハラは当時はどこの職場でも結構あったと思います。

それを見ていた人も「また始まった」くらいにしか思わなかったのですが、今なら大問題ですよね。

人によっては相当に悩むと思いますし、中には病気になってしまうこともあると思います。

今は労働者を守る法律が整備されてきて、社会もそうしたパワハラを認めない風潮が起きています。

でもその一方で、自分からは退職を言い出せなかったり、希望しても認められないケースもあります。

私の勤めていた会社はたまたま労働組合がしっかりしていたので、パワハラを受けた主任も相談できる環境にありましたが、ブラック企業などは社長のワンマンであることも多いので、社内で相談できる機会すらない労働環境もあり得ます。

そんな現代の労働の闇のはざまにでてきたのが「退職代行」サービスというわけです。

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退職代行とは?

今回の記事を書くにあたって参考にしたのが、こちらの書籍です。

現役の女性弁護士による本で、著者自身も弟さんを過労で失くした経験から、こうした労働問題に取り組むようになったようです。

書籍の序盤によると、退職代行は「2017年から2018年ごろに誕生」と書かれてあり、ごく最近のサービスであることが分かります。

このサービスが生まれてきた理由は、

人手不足を背景にした長時間労働

が根底にあるということ。

企業にとって働き手の不足は慢性的で、少ない人材で仕事を回さないといけない現実があります。

そのためどうしても労働者に負担がいってしまい、長時間労働や過労で疲労困憊になってしまいます。

結果、体や心を壊してしまい、退職を願い出るケースが増えてくるわけです。

ただ慢性的な人手不足に悩まされる会社は色々な理由で労働者を引き留めてしまい、どうしても辞めたい労働者との間で葛藤が起きてしまうのです。

ほかにも、過剰なノルマ、セクハラ、パワハラ、法令に反する営業行為の強要などブラック企業化する会社の存在も大きくて、こうした会社は社員を奴隷程度にしか思っていないので、当然辞めさせないようにありとあらゆる圧力を使ってきます。

辞めたい労働者と辞めさせない会社。

退職代行はそんな「辞めたい」労働者から依頼されて、会社との退職の交渉を行うサービスなのです。

なぜ自分で退職できないのか?

退職くらいは自分ですべきだ。

そんな声が上がると思います。

私もそう思っていましたし、自分も手続きを踏んで退職してきたほうなので、その意見も分かります。

でも自分から退職できない、しずらいケースがあるのも確かにあります。

先ほどの書籍によると、退職代行を利用する人は、

・75%が正社員

・年齢は20~50代と幅広い

・大企業勤務でも相談する人がいる

となっていて、比較的に責任が大きい部署や仕事の担当であるケースが多いようです。

こうした人たちが退職代行を依頼する主な理由として、

・社長や上司が嫌がらせをしたりパワハラを行うため

・退職届を受け取ってもらえない

・報復を示唆される(損害賠償請求など)

・体調不良やメンタルが不全で手続きができない

・残業代を請求したい

が挙げられており、自分ではクリアできないトラブルを抱えるために、依頼に踏み切る理由になっています。

ほかにも

・自分で退職手続きをするのが面倒だから

・会社の人間関係を気にして自分から言い出せないので

などがあり、前者の重いケースに比べれば、カジュアルな内容になっているのが興味深いです。

個人的には退職代行にはマイナスのイメージは全然なく、むしろ「自分で無理だったら頼めばよいのでは」と思います。

自分で対応して下手を打ってクビ扱いになったりすれば、その後の転職活動に大きな支障が出ますし、残業代未払いや謎の天引きなどのお金のトラブルは法的なことが絡んでくるので、むしろプロに任せた方が精神的にも時間的にもロスが少なくて済みます。

もちろん依頼には料金が発生するので、そことの兼ね合いもあるでしょうが、今現在いたたまれない状態で会社にいることで受ける苦痛に比べれば、頼れる存在を見つけて頼るというのは決して悪いことではないと思います。

退職代行に抵抗があるのであれば、友人や知人、話せる上司、弁護士、労基など、自分一人で抱え込まずに、身の回りの信頼できる誰かに相談することが大事なのではないでしょうか。

転職エージェントは助けてくれない?

中には転職先を決めてから退職手続きを始める人もいて、その際の会社とのトラブルが退職代行に依頼するケースもあるようです。

その理由として、

転職先が決まっても勤務先が退職を許可しない

ということ。

すでに新しい職場での勤務が来月に迫ってきているのに、今の職場が退職させないという厳しい立場に立たされるわけです。

転職エージェントを利用して転職した場合は、エージェント側も労働者側も途方に暮れてしまうことになります。

イメージとしては転職エージェントが元の職場とのトラブルをクリアしてくれる感じがありますが、エージェントが行えるのは潤滑に前の会社を辞められるようにするアドバイスを提言できるだけで、本人の代理人として退職の交渉は行えません。

というのも、転職エージェントは企業側も顧客になるわけで、働く人材を企業に紹介することで報酬を得てるからです。

もし前の会社を辞めたい人材の手助けをして交渉を行ってしまうと、その会社が将来的に自分たちの顧客になる可能性を狭めてしまいます。

自分達から社員を奪ったエージェントに、その穴埋めの人材紹介の依頼はしませんよね。

これが書籍で書かれていた内情ですが、個人的には転職エージェントとしても、交渉そのものの労力や費用などのコストが人材紹介の報酬に見合わないということもあるでしょうから、積極的に間に立たない理由にはなると思います。

なので、転職エージェントは基本的には退職のトラブルには対応してくれないと考えておいた方が良さそうです。

退職代行の流れ

次は「退職代行って、どんな流れで行われるの?」という素朴な疑問です。

ここも今回参考にした書籍の弁護士さんが行っている流れを要約して紹介したいと思います(一部省略)

【退職代行の流れ】

①依頼者から退職したいという相談を受ける(電話、面談、メール、LINE、スカイプなど)

②金額・仕事内容の説明をして委任契約を結ぶ(著者の場合は6万5千円・内容証明など実費を含む)

③会社に送付する弁護士名義の書類の作成を依頼者と相談しながら作成する

④書類やその他の通知で会社が依頼者が退職を希望していることを認知し、交渉が始まる

あくまで著者の弁護士のパターンですが、金額以外はどの退職代行サービスも同じ流れだと思います。

自分のイメージでは依頼すれば後は勝手に弁護士さんが手続きを進めてくれると思っていたのですが、実際には交渉の寸前まで依頼者と相談しながら進めるようになっていますね。

退職手続きを代行するのですから、依頼者の職場での状況や引継ぎなど業務の詳細を知る必要があるということが大きいのでしょうね。

退職代行業者について

退職代行がメジャーになるにつれて、参入する業者も増えてきます。

中には法律知識のない業者もいて、会社との交渉でトラブルを発生させてしまうケースも多いようです。

書籍では代行を行う業者の種類を「弁護士」「非弁業者」の2つに分けています。

非弁業者の特徴は

・即日退職OK

・全額返金保証

がホームページ上で表示されていることがあるらしく、前者の「即日退職」は実際には法律的に原則「無理」になっています。

その理由は

期間の定めのない雇用契約(月給制の社員)の場合は、退職の申し入れから2週間を経過することで、雇用契約が終了する

という法律が民法によって定められているからだといいます。

実際に関係機関の情報をみたところ、

民法では期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れ後、2週間(ただし、月給制の場合は、当該賃金計算期間の前半に申し入れて下さい。)で終了することとなっており、会社の同意がなければ退職できないというものではありません。(民法第627条)

退職・解雇・雇止め(Q&A)ー大阪労働局ホームページ

となっていて、労働基準法では労働者の退職は自由だけれども、民法上のルールでは2週間ルールが適用されるよ、ということです。

で、実際に即日退職ができる場合というのは、会社側が即日退職に合意してくれた場合に限るのです。

こうした裏側を知らない依頼者が業者を頼んだ場合に、いくつもトラブルが発生しています(以下、書籍より要約抜粋)

・会社が即日退職を認めなかったため、2週間後の退職を勝手に約束した。依頼者がクレームを入れても「即日退職は確約してない」と開き直り、代金も返さなかった

・希望日の退職を会社が認めたが、代わりにその分の損害費用を支払うように求められた。業者はお金の面は労基か弁護士に相談してくれと放り投げてきた

このように、なかなかな鬼対応をしてくれる業者もいるようです。

全ての業者が杜撰な対応をするとは限りませんが、法的知識や根拠のない業者は会社側から相手にしてもらえない可能性も高いので、業者選びは慎重にしたいもの。

基本的には弁護士もしくは弁護士が行う退職代行サービスに依頼することをおすすめします。

【汐留パートナーズ法律事務所】弁護士事務所が行う退職代行サービス

ブラック企業と対処法

パワハラ、セクハラ、長時間労働、残業代の未払いなど、労働者に苦痛を強いるブラック企業。

退職代行の依頼者の多くも、こうしたブラック企業から逃れるために弁護士の門を叩くことになるのです。

著者の弁護士は「ブラック企業の見分け方」を以下に示していました。

・面接時に結婚や出産の予定を聞かれる

・育休や産休の取得実績を教えてくれない

・就職時に雇用契約書や労働条件通知書をくれない

・説明されていない天引きが給料からされている

・残業代が支払われない

就職活動や転職活動でこうしたブラックな条件が当てはまる会社に出会った場合、基本的にはやめておいた方が無難です。

すでに就職してしまった、もしくはそれに近い環境で働いている場合は、普段から上司や同僚の言動に気を付けて、トラブルに発展するようなら(パワハラ・セクハラなど)映像や音声、メモとして証拠に残しておくべきです。

超過勤務や給料の天引き、契約書などのトラブルもできるだけ書類として物的証拠を残しておきましょう。

そのうえで専門家や専門機関に相談をすべきです。

・パワハラなどの場合は、相手の言動の録音・録画やメール、メモ、医師の診断書などの証拠を残しておく

・弁護士に相談する

・失業保険や離職票など手続きに関することであれば、社労士に相談するのもあり

・労働基準監督署に相談する(「明確な違反行為を証明する証拠」や「会社に対して請求を行なった経緯」がないと動いてくれない可能性もあり)

自分だけで判断・処置するよりもスムーズに解決に向かうと思います。

最後に

自分から退職を切り出せないために過労で倒れたり、ひどい場合は自ら命を絶つケースもあります。

そのような事態になる前に頼れるものはとことん頼る。

そんな開き直りも人生でたくましく生きていくには大切だと思います。

仕事はあくまで仕事。

命あっても人生ですから。

「そうなると良いな」と思ったのが、退職代行を利用することでスムーズに退職できるのであれば、従業員を奴隷のように扱うブラック企業もどんどん淘汰されていくと著者が述べているところ。

「劣悪な労働条件を放置し続ければ、従業員が辞めていき、会社も潰れる」

ということが分かれば、ブラック企業も考えを改める必要がありますし、それでも直さないのであれば、その会社は人手不足で潰れることになるといいます。

そんなブラック企業から放出された労働者が人手不足の健全なホワイト企業に雇われれば、労働者も産業全体も幸せになり活気づくということ。

この意見には大きく頷かされました。

きちんとした交渉ができる退職代行サービスが増えることで、社会全体の労働環境が改善できる良いチャンスなのかもしれませんね。

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