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【俺か、俺以外か。ローランドという生き方 感想】男の美学と力強い言葉が心に響いた

2020年4月12日

歌舞伎町の帝王と呼ばれるホスト界のカリスマ、ローランド氏の本を読みました。

もともとは以前に本屋でみかけた時が最初。

あまりその界隈の有名人の自伝とかは興味がないので、本来ならスッと通り過ぎるはずだったんですが、本のカラーリングとタイトルロゴのフォントサイズと配置の妙、さらにローランド氏の佇まいが絶妙だったので、思わず手にとってしまったんですね。

そしてパラパラとめくって読んでみると、冒頭に書かれたパンチのあるユーモアと、意外にしっかりとした内容に心つかまれて「おおおお」と。

最近の有名人の自伝は意外に内容がしっかりしたものが多いので(言っている内容が本当のことかどうかは別にして)、この本もそんな感じかなと思いましたが、想像以上に骨太で共感できる考え方いたるところにが散りばめられていたので、しばし時を忘れて立ち読みしてしまいました。

そのときは他に買う本があったので購入はいたりませんでしたが、後日に加入しているAmazonキンドル本の読み放題サービスで陳列されていたのを見て「おおおお!」となり、早速ダウンロードして読了したという感じです。

力強い言葉が心に響いた

この本の見所は色々あるのですが、一番心に響いたのは「力強い言葉」。

全編にローランド節ともいえる「俺様」ワードが炸裂しているのですが、それが全く嫌味にならないのは、氏の生き様がそれを裏打ちにしているから。

またそんなキャラを自分で楽しんでいることが、文章の向こう側から伝わってくる感じがして、そこが面白く、若いとはいえ豊富な接客業から得た密度の濃い人生訓が説得力を持たせてくれるのでしょう。

そんな氏の原点になったのは「少年期」。

お父さんがミュージシャンというアーティスティックな家庭に育って、小学生の頃から「自分の価値観を大事にする」という教育を受けてきたといいます。

たとえクラスメートがカードゲームに興じていても、それに興味が持てずに家で「ゴッドファーザー」を見てドン・コルレオーネに憧れていたという渋い小学生時代(!)。

すでにこの時点で普通の小学生にはない「「大物」ぶりを醸し出しているから驚きです。

一方でサッカーにも夢中になり、プロを目指して高校卒業まではひたすらボールを追いかける日々を送ったといいます。

高校は名門の帝京に進んで寮生活をしながら練習の毎日で、最後は地区大会の予選決勝に進みましたが、ここで夢破れることに。

失意のうちにとりあえず大学に進学するも、将来の自分に夢が持てずにホストの道に進むことになります。

そこからナンバーワンホストを目指して驀進し、数年後には自分の店を持てるようになるまでに。

何度かの失敗を重ねつつ、最終的には名実ともに歌舞伎町のナンバーワンホストに上り詰め、2018年に現役ホストを引退して実業家に転身、現在に至るという感じです。

こうして育まれた氏の生き様・人生観から繰り出される「言葉」に味があるのはもちろん、ホストという仕事が言葉を操る職業だけに、氏も格別にボギャブラリーの収集に生き甲斐を感じているといいます。

だからほとんどのページに「心に響く」フックのある言葉や人生観が語られているわけで、それがまた魅力のある内容に仕立て上げているわけです。

その中でも特に響いた「生き方」についてのいくつかの言葉を紹介ていきます。

年齢ではなく、どう「生きてきたか」が大切

「人生は年齢ではなく、どう生きたかが大切」という主旨の言葉です。

ホスト時代に先輩からの一言に返した言葉だといいます。

これは全くそのとおりで、自分も若い頃からもそうですし、ある程度年をとった今でも強く感じます。

年齢はあくまで記号で、何かをするときに大切なのは「能力」がまず最初にくるということ。

能力には「実務能力」「対人能力」「人をまとめる力」「周りを見渡せる力」などなど様々あります。

この中でも特に「年齢が上であったほうが優れている」とされる「人への接し方」を一つの能力とすれば、たとえ若くても密度の濃い生き方をしてきた人なら、何もしてこなかった年配者よりもよほど気配りができるケースが山ほどあります。

そこが「どう生きてきたか?」が大事とされるポイントの一つであって、ただたんにのんべんだらりと生きてきた「時間」よりも、たとえ短くても濃い月日を過ごしてきたことが大切だと氏は述べているわけですね。

この「どう生きてきたか?」という同じ言葉を映画「ラスト・サムライ」で聞くことができます。

2004年公開のトム・クルーズと渡辺謙が主演のハリウッド作品。

私はあまりにも感動したので当時、2度も劇場に足を運びました。

明治維新を想定したと思われる映画の時代設定の中、武士の時代から軍隊の近代化を進めようとする日本政府の招へいで、南北戦争の英雄だったトム・クルーズ演じるアメリカ軍人が教育武官として来日します。

近代化によって自分たちが滅ぼされると感じた武士(渡辺謙が演じるカツモト)が反乱を起こす中で、その鎮圧作戦に参加したアメリカ軍人が武士側に捕まってしまいます。

その捕虜生活の中で武士の生き方や美学に深く共感したアメリカ軍人は、やがて彼らの政府への反乱に加担することを決め、最後の武士軍団とともに政府軍と雌雄を決する戦いに身を投じるのです。

もちろん戦いは、圧倒的な近代兵器で武装した政府軍の勝利に終わります。

武士側に加担したアメリカ軍人は反乱者の一味とされ、天皇の前に引きだされます。

しかし日本の近代化の必要性を認めつつも、最後の武士だったカツモトの人柄を愛し、祖先の築いてきた文化を守るために死んでいった武士たちに思いを寄せていた天皇は、カツモトと共に戦ったアメリカ軍人を断罪するのではなく、その最期の様子を訊ねたのです。

そのときにトム・クルーズ演じる軍人はこう答えたのでした。

「カツモトの最期ではなく、彼がどう生きてきたかをお教えいたしましょう」

こう言って天皇の顔を見つめるアメリカ軍人の瞳は力強く前を見ていました。

その言葉を聞いた天皇も深く頷くのでした・・・

このトム・クルーズ演じるアメリカ軍人は、カツモトらとの交流の中で、武士の生き様や哲学、その背景にある「桜のように美しく散る」美学に強く心を揺さぶられていたからこそ、消えゆくある武士の世の中とそれに殉じようとする「最後の戦い」に参加したのでしょう。

負けると分かっていても、行わなければいけないことはある。

そしてそれは武士文化の真髄でもある「名こそ惜しけれ」につながるのだと・・

年齢という記号や最後の死にざまという結果よりも、それまでに蓄積してきた「生き様」に価値を置くという意味では、この二つは似通っている部分が多いと感じます。

まさに「名こそ惜しけれ」(自分という存在にかけて恥ずかしいことはできない)ですね。

そしてその「桜の美学」はローランド氏の次の言葉にもつながるのです。

世界で一番美しい花は薔薇、一番好きな花は桜

ローランド氏は「薔薇は確かに美しい。でも残念なのは枯れていくままの姿を残していくことだ」と語っています。

でも桜は違っていて、美しいままで散っていく「潔さ」に美学を感じるといいます。

氏が現役ホストを引退したタイミングは、まさに「絶頂期」でした。

私の好きだったバンドBOOWYもそのタイミングで解散したからこそ、ファンの間で未だに伝説化しているのだと思います。

ローランド氏がそんな人生で一番美しい時に「最後を迎えた」ということ。

美学にこだわる氏の生き様が分かる行動ですし、それを「桜」に例えるのも、一見派手で欧米風に見えて実は「日本人」的な心情をもつことも、すごく共感できます。

そんなローランド氏の胸アツな言葉。

「俺は薔薇のように咲き、桜のように散る人生を歩んでいくつもりだ」

ジャージばかり着ていると、ジャージが似合う人間になってしまう

これも響いた言葉です。

たまに実家に帰った時、ローランド氏といえども、やはりだらけてしまうそうです。

特に正月期間に実家で過ごしたときは、寝ぐせのままでジャージ姿で暮らしていたので、明けで出勤するときにスーツを着て仕事に出ようとしても「なにかが違う」と違和感を感じるそうです。

まるで「スーツに着られている」感覚。

そう。

気が付けば心身ともにだらけきってしまい、そういう人間へと知らない間に変わってしまうことだと。

だからそれからは、たとえ人が見ていない時でも「格好をつけるようにした」といいます。

よく芸能人がしばらくテレビで見なくなってから、久々に姿を現すと雰囲気がガラッと変わってしまっていることがありますよね。

あれはまさに「知らない間にジャージが似合う人間」に変わってしまった証拠で、言葉を変えれば「人に見られている緊張感がなくなった」状態なのでしょう。

常に美学を大切に生きるローランド氏にとって「みっともなさ」は避けるべきもの。

氏とは全く縁遠い世界に住んでいる自分ですが、格好悪いいでたちやスタイルはやっぱり嫌なので、家で過ごす時もシュッとしたインナーを着たり、髭をそっておくなど、ちょいと気を使ってますよ。

タキシードは男のロマン

タキシードを着ていると世界中のどんなレストランや店に出入りできて、恥をかくことがない最強の一着だと氏は語ります。

さらにタキシードを着るためにはスタイルの維持が必要であること、タキシードを着ることで自然と所作が映しくなることも非常に宜しいと仰っておられます。

私が特に心に響いたセリフがこちら。

「汚しても気にならないようなスウェットやジャージと違い、タキシードは高級なものであるという緊張感が潜在意識で働くので動きも慎重になる。さらにオーダーメイドで作ったものなら、機能的でない分、動きに制約ができる。そういった体にかかる制約が男の動きを上品にするのだ

ここは痺れましたね。

いやまさにそのとおりで。

私はタキシードを着たことがないのですが、たま~にタイトなスーツを着る時は同じような感覚を感じています。

別段、高級ではないのでそこまで慎重にならないのは玉に傷ですが、タイトな分、動きに制約が出来て体に緊張感が走るのは確かにあります。

これが男の上品さにつながる第一歩なのかと。

ちなみに氏は映画の中でも「007シリーズ」が一番好きだそうです。

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これはボンドのスタイルがローランド氏の目標であるということらしく、確かにボンドはぴっちりしたスーツを着ながら戦ってます。

車もスタイリッシュなスポーツカーに乗って美女を侍らせていますから、「上品で緊張感のある男のスタイル」が氏の美学にぴっちり合うのでしょうね。

金で買えないものの価値は、金で買える大抵のものを手にしたときに分かる

これも好きですね。

よく「世の中にはお金で買えないものがある」とか「お金があっても幸せになれない」ということを聞きますが、それは「お金をもった人」が言えることで合って、持ってもいないのに「金ですべては買えない」という言葉は「自分が持てないから、その努力不足を正当化するためにしか過ぎない」ということだと。

たしかにその通りだと思います。

持って初めて分かる感覚なのに、持っていないときに「いや、それはね・・」としたり顔で言われても「はあ?お前まだ経験してないやん!」と突っ込みたくなるというものです。

だからこそ実際に成功を収めたローランド氏が語る「人の気持ちはお金で買えない」という実感は重みがあるのではないでしょうか。

「お金は何かを買うためにあるのではなく、金で買えない本当の素晴らしさに気づくために存在している」

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まとめ

表紙のバブル感とは裏腹に、内容は意外に骨太でしっかりしたものになっていました。

しっかりしているだけではなく、文章全般にローランド氏独特のユーモアが弾けていて、何度もくすっと笑ってしまう箇所もあったので、飽きることなく最後まで読み続けられますね(「寝ていません。瞼の裏をみていただけ」と「ヴェルサイユ宮殿を観に行ったら、内見と間違われそうで心配」は一番笑った)

自らの美学をユーモアを交えながらストイックに語るだけでなくて、読者への優しさを忘れない一流ホストならではの気遣いに満ちた表現や内容にもけっこう感銘を受けました。

本のラストで「最後は自分の頑張り次第なんだ。誰かが君の代わりに君の人生を生きてくれるわけではない。嫌でも自分の足で歩かなくてはいけないんだ。そんなときにつらくなったり悲しくなったりしたら、いつでもこの本を読んで欲しい」と締めくくっているのも優しさ。

ローランド氏はこの本の印税収益を、自身がかかわったカンボジアの子供たちへの教育と、東日本大震災を始めとする日本各地の災害復興のために全額寄付すると明記しています。

まさに美学に生きる男ローランド。

久しぶりに読後に爽快な気分になった一冊。

ぜひ多くの人に読んで欲しいと思います。

【追記】

「俺か、俺以外か」のアマゾンのオーディオブック「Audible」版でローランド氏自身が声入れしている模様。

これは一体どんな声色で語っているのか興味ありますね~

下に貼ってあるアマゾン商品ページからオーディオブックの試聴ができるので、ローランドにハマった人はチェックを!

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